世界中からくる船を、的確に港へ案内します。

2007年入社

曳船部(船員)

其田 一平

IPPEI SONODA

小さいながらも力持ち
大型船の離着岸の補助をするタグボート

「もっと知識を高めて、先輩や後輩に信頼され、会社から必要とされる人材になりたい」。今でこそ本心からそう思い、日々勉強をしていますが、実は船員になったのはたまたまでした。もともと潜水士になりたいと、海洋系の会社で働いていたのですが、「人が足りてないのでタグボートに乗らないか?」と言われたのがスタートでした。タグボートで行う業務がどういったものか知識がほぼない状態で乗船したので仕事内容も分からず、「短期間だけがんばろう」という気持ちでした。けれど実際の現場を見て意識が180度変わりましたね。タグボートは全長30mほどの小さな船です。そんな船が、全長300mもある巨大なコンテナ船を押したり曳いたりして岸壁に離着岸させるんです!その様子を目の当たりにした時は心から感動し、「タグボートの船員として力を尽くそう」と決意しました。

日々の点検なくして安全はない
地道な努力が実を結ぶ

現在私は必要な資格を取得し一等機関士として働いています。機関士は船を動かす機関を扱うことを専門とし、エンジンなどを動かします。常に安全で順調に運航できるよう配慮するのはもちろん、万が一機器類に不具合や故障が起これば原因を解明してすぐさま復旧にあたります。そうやって何か問題が起きてもうまく対処できたときはやりがいを感じますね。トラブル時の対応も大事ですが、何よりも重要なのは毎日の点検・管理です。いかに故障させないかに気を配り、最低でも1日2回は目で見て確認し、手で触り、匂いを嗅いでと、細やかに機器類をチェックします。コツコツとした努力があってこそ、“当たり前”に毎日船に乗れるということを忘れてはならないと思います。

時代を先読みして
情報を更新していく大切さ

エンジンや各種機器類は時代とともにどんどん進化しています。今使っている燃料は重油ですが、これからは電気や液化天然ガスなどで稼働する船が次々とでてくるのではないかと思います。船に搭載するエンジンが変わると今ある知識だけでは到底足りません。現状の運航には必要のない知識だったとしても、新しく開発されている機器類について常に把握・勉強をしています。タグボートは少数精鋭部隊なので一人ひとりの力が大切ですし、互いを信頼できていないと大型船をうまく補助できません。だからこそ、「機関関係は任せておけば絶対大丈夫」と思い続けてもらえるよう、気が抜けませんね。タグボートの業務は一度経験すれば、とてもカッコよく、私がそうであったように魅力を感じるはずです。

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